2018年11月16日
『1001のバイオリン』:『ブルーハーツが聴こえる』の一編
データ
『1001のバイオリン』
:オムニバス『ブルーハーツが聴こえる』中の一作
評価:☆☆☆☆☆☆☆・・・
年度:2017年
鑑賞:2018年BS/CSで視聴。
監督:李相日
脚本:小嶋健作
音楽:ブルーハーツ『1001のバイオリン』
俳優:豊川悦司(父) 小池栄子(妻) 石井杏奈(娘) 荒木飛羽(息子) 三浦貴大(元同僚)
製作国:日本

公式HPより
コメント
本作品はオムニバス映画『ブルーハーツが聴こえる』中の一作になります。
豊川悦司さんたち役者陣の好演が光ります。
私は『ブルーハーツが聴こえる』全六作のうち、本作と「ハンマー(48億のブルース)」(尾野真千子さん主演)しか観ていません。
ブルーハーツとは言わずと知れたバンドTHE BLUE HEARTS。
本作はTHE BLUE HEARTSの曲『1001のバイオリン』をモティーフにして映像化されました。
真島昌利さん作詞のこの曲の歌詞を一部ご紹介します。
本家甲本ヒロトさんだけでなく、宮崎あおいさんのCM歌唱でもよく知られていますね。
ヒマラヤほどの消しゴムひとつ 楽しい事をたくさんしたい
ミサイルほどのペンを片手に おもしろい事をたくさんしたい
夜の扉を開けて行こう 支配者達はイビキをかいてる
何度でも夏の匂いを嗅ごう 危ない橋を渡って来たんだ
夜の金網をくぐり抜け 今しか見る事が出来ないものや
ハックルベリーに会いに行く 台無しにした昨日は帳消しだ

福島県南相馬郡にて撮影(c)gadogadojp:無断転載を禁じます
批評
本作中で、姉が弟に『ハックルベリー・フィンの冒険』を読み聞かせる場面がありました。
しかし最も肝心な歌詞部分は台無しにした昨日は帳消しだ、楽しい事をたくさんしたいだと思われます。
福島第一原子力発電所で働いていた父は、おそらく家族のために、仕事を捨てて都会に避難しました。
しかし、逃げ出した自分を許すことができず、福島での生活・人生の思い出を断ち切ることもできず、
都会に住む自分を肯定することができません。
他の家族はすでに「諦めた」、つまり都会で生きる腹を固めたというのに。
緊急避難した時に連れてこなかった愛犬タローがまだ生きているかもしれないという理由をつけて、
父は元同僚とともに、福島の立入禁止区域に入り込みます。
金網をくぐり抜けて。
「オレが認めてしまったら、ぜんぶ、無かったことになっぺ!」
タローは死んでいるはずですが、
父は犬(別世界のタローかもしれない)の遠吠えを耳にし、これに応えます。
わお〜〜〜ん。
ごめんなタロー、もう戻らないよ、都会で生きていくから〜・・・
(妻は、これで踏ん切りをつけるとは男の子やなあ、と言いました。そうなんでしょうか。)
李相日監督による、原発避難者=被害者へのエール。
心に染み込む佳作ですので、ぜひ一度ご覧になってください。
jboy 10
『1001のバイオリン』
:オムニバス『ブルーハーツが聴こえる』中の一作
評価:☆☆☆☆☆☆☆・・・
年度:2017年
鑑賞:2018年BS/CSで視聴。
監督:李相日
脚本:小嶋健作
音楽:ブルーハーツ『1001のバイオリン』
俳優:豊川悦司(父) 小池栄子(妻) 石井杏奈(娘) 荒木飛羽(息子) 三浦貴大(元同僚)
製作国:日本

公式HPより
コメント
本作品はオムニバス映画『ブルーハーツが聴こえる』中の一作になります。
豊川悦司さんたち役者陣の好演が光ります。
私は『ブルーハーツが聴こえる』全六作のうち、本作と「ハンマー(48億のブルース)」(尾野真千子さん主演)しか観ていません。
ブルーハーツとは言わずと知れたバンドTHE BLUE HEARTS。
本作はTHE BLUE HEARTSの曲『1001のバイオリン』をモティーフにして映像化されました。
真島昌利さん作詞のこの曲の歌詞を一部ご紹介します。
本家甲本ヒロトさんだけでなく、宮崎あおいさんのCM歌唱でもよく知られていますね。
ヒマラヤほどの消しゴムひとつ 楽しい事をたくさんしたい
ミサイルほどのペンを片手に おもしろい事をたくさんしたい
夜の扉を開けて行こう 支配者達はイビキをかいてる
何度でも夏の匂いを嗅ごう 危ない橋を渡って来たんだ
夜の金網をくぐり抜け 今しか見る事が出来ないものや
ハックルベリーに会いに行く 台無しにした昨日は帳消しだ
福島県南相馬郡にて撮影(c)gadogadojp:無断転載を禁じます
批評
本作中で、姉が弟に『ハックルベリー・フィンの冒険』を読み聞かせる場面がありました。
しかし最も肝心な歌詞部分は台無しにした昨日は帳消しだ、楽しい事をたくさんしたいだと思われます。
福島第一原子力発電所で働いていた父は、おそらく家族のために、仕事を捨てて都会に避難しました。
しかし、逃げ出した自分を許すことができず、福島での生活・人生の思い出を断ち切ることもできず、
都会に住む自分を肯定することができません。
他の家族はすでに「諦めた」、つまり都会で生きる腹を固めたというのに。
緊急避難した時に連れてこなかった愛犬タローがまだ生きているかもしれないという理由をつけて、
父は元同僚とともに、福島の立入禁止区域に入り込みます。
金網をくぐり抜けて。
「オレが認めてしまったら、ぜんぶ、無かったことになっぺ!」
タローは死んでいるはずですが、
父は犬(別世界のタローかもしれない)の遠吠えを耳にし、これに応えます。
わお〜〜〜ん。
ごめんなタロー、もう戻らないよ、都会で生きていくから〜・・・
(妻は、これで踏ん切りをつけるとは男の子やなあ、と言いました。そうなんでしょうか。)
李相日監督による、原発避難者=被害者へのエール。
心に染み込む佳作ですので、ぜひ一度ご覧になってください。
jboy 10
Posted by gadogadojp at 10:00│Comments(0)
│映画
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