2018年09月08日

『インタースペース』

データ
『インタースペース』
(SOMNUS)
評価:☆☆☆☆・・・・・・
年度:2016年(日本では劇場未公開)
鑑賞:2018年BS/CSで視聴。
監督:クリス・リーディング
俳優:マーカス・マクマーン カラム・オースティン マック・マクドナルド 
   メリル・グリフィス ロヒット・ゴカーニ ヴィクトリア・オリヴァー
製作国:イギリス
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『インタースペース』

WOWWOWより


コメント

本作『インタースペース』の原題は『SOMNUS』(本作中の小惑星の名)、よく似た『インタープラネット』の原題は『ARROWHEAD』(矢、矢印)。
私のようなアホウな観客を騙そうとして、名作『インターステラー』(原題INTERSTELLAR)に似せたタイトルをつける悪漢がいる。
間違えないまでも、面白いんじゃないかと錯覚させる手口だね。
昔々神戸の水道筋商店街のそのまた横丁に貼られていた「美空ひはりショー」の時代から騙しの手口のレベルは変わっとらん。
でも私こういうミエミエのことをする悪漢は嫌いじゃないよ。

鑑賞中の印象といえばとにかく低予算B級テイスト満載。
宇宙船の機器類や冬眠装置、先住民の造形などは高校生の映画研究会レベル。
しかも超名作『2001年宇宙の旅』のパクリオマージュを隠しもしない。
宇宙船の人工知能メリルが反乱を起こし、乗員が死んで行くのだから。

どこかの映画サイトのレビューの評価が1.7点だったのも頷ける。

『インタースペース』

この方の怪演は一見の値打ちがあります。メリル・グリフィスさんでしょうか。


でもちょっと待って。
わずか83分の映画とはいえ、途中でTVを消しもせず目をも離さずに観ていた自分に気が付いた。

映画を作る高校生の熱意が伝わったのか?(笑)
容易には気がつかない深遠な哲学が内包されていたのか?(笑)
・・・笑っていてはいけませんね。でもその理由が自分でも良くわからない。

ひょっとして編集段階でカットしすぎたのか?
83分にまとめないで、あと30分増やしていれば、せめて脈絡がついた?

そういう映画なので追えないストーリーですが、でも少しだけ書きたいのです。
「?マーク」と「〜らしい」の連続技を。


冒頭は意表をついて1952年、英国のローカルな鉄道駅のシーン。
駅長が男に秘密裏に冊子を渡す。
その冊子は「神」との交流の秘密なのか、映画後半に登場する未来予想の書物なのか?

映画はいきなり300年後に跳ぶ。300年ワープとはギネスもの。
その冊子は流刑星ソムナスに運ばれ保管されていたということらしい。
偉大な男が詳細な予言の書を書いたが未完だったらしい。
未完部分を書いたのは偉大な男の娘。
その女性は今も宇宙船に乗っているらしい。

宇宙船をそのソムナスに強引に着陸させた人工知能の名がメリル。
メリルは「死」を経験したことがあるらしい。
偉大な男の娘の名がメリルなのかな?

人間の頭部がメリルの本体だった。
つまりメリルは、自ら予言した「運命の書物」の内容に忠実に、自らを頭脳とする宇宙船を予定通りソムナスに着陸させたということ?
(ほう、すると『2001年宇宙の旅』のHALより大物やんか。)

宇宙の知的生命体が人類の神だったらしい。
その「神」は凶暴になった人類に怒り、巨大な宇宙船で地球に接近し、一瞬の間にヒトだけを消滅させたらしい。
メリルとソムナスの住人(人格がほとんど壊れてる)は、ヒトがいなくなった地球に再入植を企んでいるらしい。
そのことも「運命の書物」に書いてあるのだろうな。

主人公は、その書物に書かれた運命に抗ってみせた、とそういう物語?
でも主人公は終盤に「運命には抗えない」と何度も言ってるぞ。


ふう。一事が万事こんなジグゾーパズル。
「?マーク」と「〜らしい」の連続攻撃。
ここまで書いた文にもきっと誤解がいっぱいあるよね。


観客に負担をかけすぎだろうよ。
せめてピースは全部揃えておいてよ。
ふう。でもこうやって文句を言うのが楽しかった。


P.S.「神」に壊滅させられてはたまりません。戦争好きにならないよう気をつけましょうね、われわれ。


『インタースペース』

中性的で日本で人気の出そうな俳優です。



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Posted by gadogadojp at 10:00│Comments(0)映画
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