2018年07月06日
『バーフバリ 伝説誕生』
データ
『バーフバリ 伝説誕生』
評価:☆☆☆☆☆☆・・・・
年度:2015年(インド公開)
鑑賞:2018年BS/CSで視聴。
監督:S・S・ラージャマウリ
音楽:M・M・キーラヴァーニ
俳優:
プラバース(シヴドゥ/マヘンドラ・バーフバリ。父のアマレンドラ・バーフバリ役でも登場。 )
ラーナー・ダッグバーティ(バラーラデーヴァ=マヒシュマティ国の現王。アマレンドラ・バーフバリ の従兄弟)
アヌシュカ・シェッティ(デーヴァセーナ妃= マヘンドラ・バーフバリの母。囚われている)
タマンナー(アヴァンティカ =クンタラ王国の潜伏者グループの女戦士。デーヴァセーナ妃救出を願う)
ラムヤ・クリシュナ(シヴァガミ国母=マヘンドラ・バーフバリの義叔母。バラーラデーヴァ現国王の実母。マヘンドラ・バーフバリを連れて逃げた)
ナーサル(ビッジャラデーヴァ=バラーラデーヴァ現国王の父 。手が不自由)
サティヤラージ(カッタッパ=マヒシュマティの武器工場長。親衛隊?隊長。奴隷身分)
ロヒニ(サンガ=シヴドゥの育ての母)、タニケッラ・バラニ(導師)、アディヴィ・シェシ(バドラ )、
プラバカール(カーラケーヤ族長。侵略者)
製作国:インド
allcinemaの情報ページは内容が貧弱ですので、
こちらのWikipediaのページでどうぞ
写真は全て公式HPから
コメント
二部作の前編になります。超大作です。
前半は冒険・恋愛ファンタジー、後半は戦乱ファンタジーの様相が濃く、楽しさの要素がてんこ盛りです。
VFXが素晴らしくて、ここに一見の価値がある作品です。
人はたくさん死にますが、ファンタジー的でフィクション色たっぷりの中での描写ですから、流血映画が苦手な人も耐えられるのではないでしょうか。
また、相変わらずインド映画ではキスシーンすらご法度のようですから、セックスシーンの苦手な方も平気なはず。
ただ、インド娯楽映画独特だと思い込んでいた、観客が歌って踊れるような「無駄」なシーンがなくて少し寂しく感じました。
インドの映画鑑賞の作法が変化したのでしょうか。それとも外国への配給バージョンではカットしているのでしょうか。
いわゆる系譜・系図的な理解が苦手な私は、人間関係の把握にいささか苦しみました。
同じような弱点を持つ方のために、冒頭の俳優欄をいつもより詳しく書いてみました。
不十分ですが、参考になれば幸いです。
シヴドゥ/マヘンドラ・バーフバリ役のプラバースさん(冒頭写真)は主役を務める風格十分な面構え。『ムトゥ 踊るマハラジャ』の主演ラジニカーントさんと似た顔立ちなところが嬉しい。
アヴァンティカ 役のタマンナーさん(上記写真)は身のこなしがよく、かっこいい美人。後半はプラバースさんの影に隠れてしまうところがいささか残念なり。
シヴドゥがアヴァンティカ に宣言するセリフが泣かせますね。「君は俺の全てだ。君の全てを引き受ける。君の使命は俺の使命だ。」口にするところがいいですね。私は口が裂けても言いませんが。
上記以外の俳優も皆、それぞれの役どころを心得ていて、
映画世界に浸ることができます。
中でもシヴァガミ国母役のラムヤ・クリシュナさんの毅然とした心ばえの演技にしびれました。(上記写真)
インド映画の女性はただの彩り役ではないことが良くわかります。
彼女が乳児のマヘンドラ・バーフバリを抱きマヒシュマティから逃れようとして深手を負って川に落ち、そこで乳児を片手で持ち上げてシヴァ神(日本語だとシヴァガミとも読めるところが興味深いです)に叫ぶセリフは、
「シヴァよ、我が命が欲しいならくれてやる。しかしこの子は助けよ。帰りを待つ母のため、マヒシュマティの王座につくため、マヘンドラ・バーフバリは生きねばならぬっ!」。
かっこ良さの極致です。
googlemapで作成
さて、舞台の中心はマヒシュマティ王国。
この名の国はナルマダー川のほとりにかつて実在したのです。驚きました。
古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』、『マハーバーラタ』にも記述があり、多分紀元前から遅くとも紀元3世紀には実在していて、13世紀まで繁栄したという碑文も残されているそうです。(パラマーラ朝の石碑)
ただしその所在地は確定していないとのことです。
少しだけ諸説を調べてみたところ、上記の地図に赤く塗った範囲内に存在していたようです。
なお、ナルマダー川に映画のような巨大な滝があるかどうかは調べがつきませんでした。
もちろん本作はファンタジーでありフィクションです。
史実に忠実に描いているはずがありませんが、
伝承上の王国を題材に、
『ラーマーヤナ』、『マハーバーラタ』の貴種流離譚を生かし、
さらに想像力を羽ばたかせたラージャマウリ監督の手腕に感服しました。
続編が楽しみです。
『バーフバリ 伝説誕生』
評価:☆☆☆☆☆☆・・・・
年度:2015年(インド公開)
鑑賞:2018年BS/CSで視聴。
監督:S・S・ラージャマウリ
音楽:M・M・キーラヴァーニ
俳優:
プラバース(シヴドゥ/マヘンドラ・バーフバリ。父のアマレンドラ・バーフバリ役でも登場。 )
ラーナー・ダッグバーティ(バラーラデーヴァ=マヒシュマティ国の現王。アマレンドラ・バーフバリ の従兄弟)
アヌシュカ・シェッティ(デーヴァセーナ妃= マヘンドラ・バーフバリの母。囚われている)
タマンナー(アヴァンティカ =クンタラ王国の潜伏者グループの女戦士。デーヴァセーナ妃救出を願う)
ラムヤ・クリシュナ(シヴァガミ国母=マヘンドラ・バーフバリの義叔母。バラーラデーヴァ現国王の実母。マヘンドラ・バーフバリを連れて逃げた)
ナーサル(ビッジャラデーヴァ=バラーラデーヴァ現国王の父 。手が不自由)
サティヤラージ(カッタッパ=マヒシュマティの武器工場長。親衛隊?隊長。奴隷身分)
ロヒニ(サンガ=シヴドゥの育ての母)、タニケッラ・バラニ(導師)、アディヴィ・シェシ(バドラ )、
プラバカール(カーラケーヤ族長。侵略者)
製作国:インド
allcinemaの情報ページは内容が貧弱ですので、
こちらのWikipediaのページでどうぞ
写真は全て公式HPから
コメント
二部作の前編になります。超大作です。
前半は冒険・恋愛ファンタジー、後半は戦乱ファンタジーの様相が濃く、楽しさの要素がてんこ盛りです。
VFXが素晴らしくて、ここに一見の価値がある作品です。
人はたくさん死にますが、ファンタジー的でフィクション色たっぷりの中での描写ですから、流血映画が苦手な人も耐えられるのではないでしょうか。
また、相変わらずインド映画ではキスシーンすらご法度のようですから、セックスシーンの苦手な方も平気なはず。
ただ、インド娯楽映画独特だと思い込んでいた、観客が歌って踊れるような「無駄」なシーンがなくて少し寂しく感じました。
インドの映画鑑賞の作法が変化したのでしょうか。それとも外国への配給バージョンではカットしているのでしょうか。
いわゆる系譜・系図的な理解が苦手な私は、人間関係の把握にいささか苦しみました。
同じような弱点を持つ方のために、冒頭の俳優欄をいつもより詳しく書いてみました。
不十分ですが、参考になれば幸いです。
シヴドゥ/マヘンドラ・バーフバリ役のプラバースさん(冒頭写真)は主役を務める風格十分な面構え。『ムトゥ 踊るマハラジャ』の主演ラジニカーントさんと似た顔立ちなところが嬉しい。
アヴァンティカ 役のタマンナーさん(上記写真)は身のこなしがよく、かっこいい美人。後半はプラバースさんの影に隠れてしまうところがいささか残念なり。
シヴドゥがアヴァンティカ に宣言するセリフが泣かせますね。「君は俺の全てだ。君の全てを引き受ける。君の使命は俺の使命だ。」口にするところがいいですね。私は口が裂けても言いませんが。
上記以外の俳優も皆、それぞれの役どころを心得ていて、
映画世界に浸ることができます。
中でもシヴァガミ国母役のラムヤ・クリシュナさんの毅然とした心ばえの演技にしびれました。(上記写真)
インド映画の女性はただの彩り役ではないことが良くわかります。
彼女が乳児のマヘンドラ・バーフバリを抱きマヒシュマティから逃れようとして深手を負って川に落ち、そこで乳児を片手で持ち上げてシヴァ神(日本語だとシヴァガミとも読めるところが興味深いです)に叫ぶセリフは、
「シヴァよ、我が命が欲しいならくれてやる。しかしこの子は助けよ。帰りを待つ母のため、マヒシュマティの王座につくため、マヘンドラ・バーフバリは生きねばならぬっ!」。
かっこ良さの極致です。
googlemapで作成
さて、舞台の中心はマヒシュマティ王国。
この名の国はナルマダー川のほとりにかつて実在したのです。驚きました。
古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』、『マハーバーラタ』にも記述があり、多分紀元前から遅くとも紀元3世紀には実在していて、13世紀まで繁栄したという碑文も残されているそうです。(パラマーラ朝の石碑)
ただしその所在地は確定していないとのことです。
少しだけ諸説を調べてみたところ、上記の地図に赤く塗った範囲内に存在していたようです。
なお、ナルマダー川に映画のような巨大な滝があるかどうかは調べがつきませんでした。
もちろん本作はファンタジーでありフィクションです。
史実に忠実に描いているはずがありませんが、
伝承上の王国を題材に、
『ラーマーヤナ』、『マハーバーラタ』の貴種流離譚を生かし、
さらに想像力を羽ばたかせたラージャマウリ監督の手腕に感服しました。
続編が楽しみです。
Posted by gadogadojp at 10:00│Comments(0)
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