2018年10月06日

『籠釣瓶花街酔醒』

データ
シネマ歌舞伎『籠釣瓶花街酔醒』(かごつるべ さとのえいざめ)

評価:☆☆☆☆・・・・・・
年度:2012年
鑑賞:封切り時にスクリーンで鑑賞。
俳優:中村勘三郎(佐野次郎左衛門) 坂東玉三郎(八ツ橋) 中村魁春 中村勘九郎 中村七之助 
   中村鶴松 片岡亀蔵 片岡市蔵 坂東彌十郎 片岡秀太郎 片岡我當 片岡仁左衛門
製作国:日本
allcinemaの情報ページはこちらただし、ほぼ情報はありません

本稿は在庫一掃私の鑑賞記録(ログ付け)のための記事の一環です。昔書いたままの文章、短か過ぎるコメントや古い記憶に基づく記述の場合もありますのでご了承ください。再見の機会があれば、補足修正する可能性が高いです。

『籠釣瓶花街酔醒』




コメント

松竹のシネマ歌舞伎鑑賞は『大江戸りびんぐでっど』に続いて二作目になります。
歌舞伎座の臨場感の高揚はほとんど味わうことができませんが、
高い席料を払っても観ることの出来ないアップ画像を観覧できますから、これはこれで魅力です。
もっとも、失礼ながらアップ映像を見たくない役者さんもおられますから、それはそれで残念です。
どっちやねん。

とびきりの歌舞伎ファンではない私は、役者への思い入れはありません。
やはり一つの演劇作品/映像作品として鑑賞することになります。
そういう目で眺めると、全体を通じて<きょとん>とした印象が残ります。
中村勘三郎扮する佐野次郎左衛門が、振られた数ヶ月後に再び吉原に現れて、
振った八ツ橋(坂東玉三郎)を妖刀籠釣瓶で斬り殺す、その心理的必然が納得いかないから。
無理して自分に言い聞かせるのです。「それだけ時間が経っても恨みを残すほどの恥だったんだよ」と。
むしろ妖刀の魔力をフィーチャーしてくれたほうがファンタジーとして腑に落ちるのですけれど。
歌舞伎の演目の中でも、ストーリーに無理のある作品じゃないのかなあ。

とはいえ、中村勘三郎さん、坂東玉三郎さんの色気とオーラは存分に楽しませていただきました。
そういう作品なんでしょうね、きっと。

あ、そうそう、中村勘九郎さん演じる次六がことのほかよろしゅうございました。
この作品の中ではややリアルすぎる演技だったのかもしれませんが、
私にはお父さんよりライトが当たっているように見えましたね。





Posted by gadogadojp at 10:00│Comments(0)シネマ歌舞伎
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