2018年09月26日

『20世紀少年』(全三作)

データ
『20世紀少年』(全三作)

評価:☆☆☆☆☆・・・・・
年度:2008年(『Ⅰ』)
鑑賞:封切り時にスクリーンで鑑賞。
監督:堤幸彦
原作:浦沢直樹
主題歌:T・レックス「20th Century Boy」
俳優:『Ⅰ』唐沢寿明 豊川悦司 常盤貴子 香川照之 石塚英彦 宇梶剛士 宮迫博之 生瀬勝久 
      小日向文世 佐々木蔵之介 佐野史郎 森山未來 津田寛治 藤井隆 山田花子 ARATA 片瀬那奈 
      池脇千鶴 平愛梨 光石研 竜雷太 研ナオコ 石橋蓮司 中村嘉葎雄 黒木瞳
     『Ⅱ』藤木直人 古田新太 小池栄子 木南晴夏 前田健 佐藤二朗 西村雅彦 石丸謙二郎 
        佐々木すみ江 梅津栄 ユースケ・サンタマリア 甲本雅裕 西村和彦 小松政夫 平田満
     『Ⅲ』六平直政 竹中直人 遠藤賢司 サーマート・セーンサンギアム チェン・チャオロン 
        斎藤工 神木隆之介 高橋幸宏
     ※重複を避けました。
製作国:日本
allcinemaの情報ページはこちら(『第1章』)

本作は在庫一掃私の鑑賞記録(ログ付け)のための記事の一環です。昔書いたままの文章、短か過ぎるコメントや古い記憶に基づく記述の場合もありますのでご了承ください。再見の機会があれば、補足修正する可能性が高いです。


『20世紀少年』(全三作)

パンフレットより

コメント

よく頑張って映画化したな、と思った映画でした。
星の数は、その営為へのご褒美です。(エラソー)

私たちは原作漫画の熱心なファンでした。
特に妻の場合は登場人物と世代的にかぶっているため、いつも楽しそうに読んでいました。
私は私で、少年時代の友情や想像や悪夢が、長じても残っている、いやむしろ歪みながら大きく育っているこの種の漫画は初体験でしたので、シュールで不穏な印象を楽しんで読んでいました。
第二第三のオウム、、出現するかなと思ってたら、あっという間にもう蔓延ってるじゃないですか。
日本会議、統一教会、創価学会、安倍信者まで一体になった不気味なファシズムが。


映画として観るときに、様々な大道具や小道具、そしてもちろん登場人物たちがどのように再現されて映像になるのか楽しみでした。
その結果、『Ⅰ』『Ⅱ』『Ⅲ』を通じて、俳優さんたちが原作映画のテイストに忠実なことに驚きました。

ビジュアル面での俳優の再現率の高さベストスリーを発表します。
①平愛梨さん:物語の要になる遠藤カンナちゃんの再現率はもう言うことなしの可愛さ。
②豊川悦司さん:ビジュアルの相似に加えてオッチョのアウトローヒーロー的な側面が強く感じられました。
③ARATAさん(井浦新さん):殺し屋13番。強く原作を思い出させてくれました。

他に印象的だった出演者をリストアップしてみます。
・遠藤賢司さん:最終章に登場。撮影に際して顔合わせの時、堤幸彦監督も原作者浦沢直樹さんもガチガチに緊張したというエピソードが伝わっています。私が大好きだったミュージシャンであると同時に、本作の主人公遠藤健児(ケンヂ)のモデルでもあります。
・木南晴夏さん:小泉響子役。原作以上にイキイキと良い人ぶりを発揮。
・小池栄子さん:年齢的に高須光代役には無理がありましたが、原作とは違う怖さを表現。私がファンになったきっかけの作品です。
・佐々木蔵之介さん:フクベエ役の目つきが悪く、不穏でした。
・佐藤二朗さん:ホクロのおまわりさんの無表情な笑顔?・・不気味さがよく再現されていました。

というわけで、原作愛読者としてはたっぷり楽しめたのです。


でも、しかし、
俳優の皆さんどなたの熱演も、
『Ⅲ』終盤の屋上の神木隆之介さん(その場面で本作初登場)の笑顔がかっさらっていきました。
のちに「ともだち」となる陰影を笑顔の中に滲ませての登場。おそるべし神木(by 妻)


ということは、神木さんにかっさらわれていく、ということは、
やはり原作を映画化するに当たっての再構成作業の失敗は認めざるをえますまい。
忠実に作って(映画として)成功するわけではないのです。


演技には素人のタレントまで含めてオールスターキャストを楽しみましょう。
辛抱すれば、神木隆之介さんが待ってます。




『20世紀少年』(全三作)

パンフレットより

批評欄の文章は浦沢直樹さんの漫画からの引用です。
私にとって、この原作漫画の根幹に関わるセリフ集です。
そのまま映画に使われているとは限りません。


批評

『私はコリンズ。
月の周回軌道から、アームストロングとオルドリンが着陸するのを見ていた。』


「ぶはははは!! なんだこりゃあ? ただの
バカでかいテルテル坊主じゃないか。」


『失敗だ。失敗だ。失敗だ。』
『あんな奴。あんな奴。
絶交だ。』


『あんな恐ろしいテルテル坊主が
宙にぶら下がっているんだよ。
誰か叫んでよ。
恐怖で逃げまわってよ。』


『誰も見ていてくれなかった。
先生が全員で目をつぶれって…
スプーンを曲げた奴は手を上げろって…
僕はこうやって手を上げたのに…
みんな、本当に、目をつぶっていて、
誰も見ていないんだ…

見てよ。
誰か、僕を見てよ。
誰か驚いてよ。』


『誰も気にかけてない…
夏休みの間中、万博に行ってる僕が
ここにいるのに、
誰も…
僕がここにいるのに…』




『ケーンヂくーん。あーそーびまーしょ。』




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Posted by gadogadojp at 10:00│Comments(0)映画
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